DAOとは?仮想通貨との関連性や今後の将来性までわかりやすく解説

最近、ZOZOの創業者である前澤友作氏がTwitterで
「みんなで会社つくりませんか?」と呼びかけて
さらに話題になったDAO(ダオ)。
あまり聞いたことがないという方も多いのではないでしょうか?
DAO(ダオ)とは、会社で例えるならば
「中央集権的に管理する人がいない新しい会社」です。
2018年ごろから、仮想通貨、NFT,DeFi、メタバースなどが有名になってきましたが、2022年以降、DAOがさらに注目されると予想されています。
そこで今回は、DAOがなぜ注目されているのかを理解してもらうため、
- DAOってなに?概要
- DAOの特徴
- 実際のDAO事例
- DAOを利用するメリット、デメリット
こちらを解説します。
DAOとは?
DAO(ダオ) とは、
Decentralized Autonomous Organization を省略したもので、
「自律分散型組織」という意味です。
名前だけ聞くとすごく難しいですが、簡単に言うと
ブロックチェーンの上で動く
「透明性と公平性が高い新しい会社」です。
労働者がいる | 労働者がいない | |
経営者/代表者がいる | これまでの株式会社 | ロボットを使った企業 |
経営者/代表者がいない | DAO(ダオ) | AIによる完全自動企業 |
これまでの会社(組織)のように、同じ目的をもった人が集まって活動をしますが、実際にDAOで何をするのでしょうか?その内容は数えきれないほどありますが、例えば以下のようなことで活動を行います。
-新しいゲームやアニメを作る
-プロジェクトに投資をする
-独自のコミュニティを作る
ここだけを見ると従来の会社と何ら変わりがないように思えますが、DAOにはこれまでに無かった特徴があります。その特徴は以下の通り。
- 中央集権的な管理者がいない
- 匿名で誰でも参加可能
- 独自のトークンによる投票で運営
DAOには上記のような特徴があります。それによって、
透明性と公平性が高い新しい会社(組織)を誰でも作れる
ことができるため、非常に注目されています。
DAOの事例
DAOの仕組みや特徴について簡単に解説しましたが、具体的にイメージするのが難しいかと思います。そこで実際にどんなDAOのプロジェクトがあるのか、いくつかご紹介します。
BitDAO
BitDAOは世界中の数あるDAOの中でも、大規模で有名なものです。
将来性に期待できるDeFiやNFTに関するプロジェクトへ投資して盛り上げることが目的です。仮想通貨大手海外取引所である「ByBit」がサポートしているDAOで、多くの著名人・投資家が参加しています。
NinjaDAO
引用元:https://www.ninja-dao.com/
Ninja DAO は日本国内最大級の DAO で、「 CryptoNinja NFT 」というNFT の公式コミュニティとして様々な活動が行われているDAOです。
「CryptoNinja NFT」というキャラクターに魅力を感じた人たちが参加しており、二次流通として映画、小説、音楽イベント、ゲーム制作など多様なプロジェクトで盛り上がりを見せています。
Usebraintrust
引用元:https://www.usebraintrust.com/
Usebraintrust は、
クラウドワークスやランサーズのDAOバージョンといった位置づけ。
仕事を依頼したい人とフリーランスをつなぐ仕組みを提供しています。
Usebraintrust ではクラウドワークスやランサーズなどの仲介業者を排除して、仕事を依頼したい人とフリーランスを直接繋ぐことで、フリーランスの低賃金労働を防ぐ仕組みが作られています。
PleasrDAO
PleasrDAOはNFTの収集を目的としたDAOで、話題性やそれぞれが気になるNFTを投資家同士で資金を出し合ってNFTを購入して活動しています。
世界で初めて、NFTを担保としてDeFi(分散型金融)から仮想通貨を借りたことで知名度が上がり、有名なDAOとなりました。
DAOが注目されている理由
2022年に入ってから話題に挙がることがさらに多くなったDAOですが、なぜここまでに注目されているのでしょうか。その理由を大きく2つご紹介します。
DeFiで活用されている
「中央集権的に管理する企業や組織がいない」という点で共通しているDeFi(分散型金融)が2021年以降にトレンドとなり、様々なプロジェクトが生まれてきました。
DeFiは独自のトークンを流通させて、投票によって運営しているものが多いです。そのため、DeFi市場が大きくなればなるほど、DAOもさらに動きが活発になると予想されます。
誰でも作れて参加可能
従来の株式会社の場合、非常に多くの手順や法的手続きを実施しなければ設立することはできません。
しかしDAOは、インターネット環境さえあれば、誰でもブロックチェーン上にDAOを作ることができ、かつ誰でも参加することが可能です。目的が同じであれば、国や住んでいる地域、人種や性別にとらわれずに誰でも参加できます。
DAOのメリット、デメリット
これまでDAOの事例や注目されている理由について解説をしましたが、具体的にDAOを利用することでどんなメリットがあるのでしょうか。反対にDAOを利用することによるデメリットも存在していますのでくわしく解説します。
DAOを使うメリット
参加者全員が平等
DAOの一番の特徴でもある「中央集権的に管理する人物がいない」ことから、参加者全員が平等な立場で運営できることがメリットです。
透明性が高く不正ができない
DAOはインターネットのブロックチェーン上で運営されているため、DAOの参加者はもちろん、参加していない人でも簡単に記録されたデータを閲覧することができ、かつ改ざんができません。
そのため、組織運営においての透明性が非常に高いことがメリットと言えます。
資金調達がしやすい
DAOのプロジェクトが魅力的であればあるほど、運営に利用する独自トークン(仮想通貨)の価値も上がり、結果として運営にかかる資金調達がしやすいというメリットがあります。
また、独自トークンを多く保持している参加者は、さまざまな優遇条件などが課されているDAOも多いことから、投資としても大きなメリットがあります。
DAOを使うデメリット
法整備が追い付いていない
DAOの一番の特徴でもある「中央集権的に管理する人物がいない」ことで、反対にデメリットが存在します。
それは何か問題が発生したときに「誰が責任をとるのか」ということです。
ここ最近で誕生した新しい組織であるため、各国の法整備が追い付いていません。そのため、大きな被害を被った場合など自分を守ってくれる法律がまだないことを意識することが必要です。
ハッキングのリスクがある
インターネットのブロックチェーン上で動いているため、脆弱性や様々な手口でのハッキングのリスクがあります。
2016年には「The DAO」というイーサリアム上で運営していたDAOがハッキングを受けてしまい、約360万ETH(当時の価格で約52億円)が盗まれる事件が発生しています。デメリット一つ目でもお伝えした通り、DAOでは法整備が追いついていません。そのため、「被害を受けても補償されるとは限らない」というリスクを把握しておく必要があります。
意思決定が遅れる
参加者全員で運営するので、従来のトップダウン方式の組織と比べて意識決定が遅れてしまうというデメリットがあります。
運営方針や改善を図るときでも、独自トークン(ガバナンストークン)による投票が必要であることから、迅速に対応できない可能性があります。
DAOは仮想通貨の投資対象に
今後さらにDAOの注目が集まり人気になっていくことで、DAOの組織運営が増え、数えきれないほどの組織やコミュニティが爆発的に生まれることが予想されます。
DAOプロジェクトの人気が集まり、運営も活発になるにつれて、独自トークン(仮想通貨)の価値が上がっていくと予想されます。そのため、現在投資家たちは将来性に期待できるDAOプロジェクトに多くの投資をしている状況です。
DAOは、中央集権的に管理する人がいないという新しい組織運営が世界で流行することに合わせて、今後ますます投資対象としての価値も上昇していくと考えられます。