【Instagram新機能】NFTアートのシェアや売買できる新機能とは?SNSとNFTをリンクするメリットや将来性を解説

InstagramでNFTアートを披露できる新機能が登場しました。自分のデジタルアート作品の売買や投稿をすること、仲間同士でシェアすることができるデジタルコレクティブル機能を活用することで、収益化の方法やクリエイターやコレクター同士の関係が変わります。
ここではInstagramでNFTアートを活用できる新機能の仕組みやメリット、将来性について解説をします。
InstagramでNFTの閲覧や投稿が日本でもできるように
2022年8月にInstagramはNFTアート作品を投稿することやシェアすることができるデジタルコレクティブル機能を発表しました。
5月にアメリカで試験的に導入されていたデジタルコレクティブル機能は、8月には中南米やアフリカ、中東、アジア太平洋など100か国以上に拡大しています。
さらにMeta社では10月20日に、Facebookでもデジタルコレクティブル機能の提供を開始しており、これからも多くのSNSで利用が拡大することが期待されています。
NFTアートとは
NFTとはNon-Fungible Token(非代替性トークン)の略称であり、NFTアートはブロックチェーン技術を活用して作成されたデジタルアート作品です。
NFTアートと普通のデジタルアートの違いは唯一性にあります。従来のデジタルアートであるイラストや画像は、誰でも無断にコピーをすることができました。またコピーされたデジタルアートは、どれがオリジナルなのかが判断できないためクリエイターが損をすることも少なくありませんでした。
一方NFTアートでは作成者や所有者を証明することができるため、デジタルアートに希少性を生み出すことが可能になりました。
デジタルコレクティブル機能でできること
デジタルコレクティブル機能では、自分の作成したNFTアート作品だけでなく購入した作品も紐づけをすることで、多くのユーザーとのシェアや自身の作品のアピールをすることができます。
現時点で導入されているのは以下の機能になります。
InstagramとNFTの紐づけ
Instagramとデジタルウォレットをリンクすることで、NFTのコレクターやクリエイターはInstagramでシェアするかどうかを選択することができます。
現在Instagramで利用できるデジタルウォレットは以下の6種類になります。
デジタルウォレット | サポートされているプラットフォーム |
MetaMask | iPhone、Android、コンピューター(ウォレットのリンクのみ) |
Dapper | iPhone、Android、コンピューター(ウォレットのリンクのみ) |
Coinbase Wallet | iPhone、Android、コンピューター(ウォレットのリンクのみ) |
Rainbow | iPhone、Android |
Trust Wallet | iPhone、Android |
Phantom | iPhone、Android |
(Instagramより引用)
また1つのみではなく、複数のデジタルウォレットでInstagramのアカウントにリンクすることも可能です。
InstagramでNFTのシェアが可能に
コレクターやクリエイターがNFTをInstagramに投稿すると特別なエフェクトが追加されます。そしてNFTの情報や説明などを表示することが可能です。
ブロックチェーン機能による自動タグ付け
デジタルコレクティブル機能を使ったNFTアートに関連する投稿がされると、コレクター(所有者)とクリエイター(作成者)に自動的にタグ付けがされます。
自動タグ付けは強制ではなく、利用者がウォレットのプライバシー設定を許可している場合のみなので、タグ付けをしたくない場合には設定することもできます。
SNSでNFTを活用するメリット
SNSでアイコンをNFTアートにする人が増えています。なぜ一般的な画像ではなくNFTを利用するのでしょうか。ここではSNSでNFTアートを活用するメリットを紹介します。
SNSを新しい収入源として活用できる
InstagramでNFTアートを投稿することで、アートギャラリーを作ることができます。
従来NFTアートを販売するためには、OpenSeaなどのマーケットプレイスに出品をする必要がありました。しかしNFTマーケットプレイスは、NFTに関心の薄い人は利用することが少ないため市場は限定的といえます。
一方でユーザー数が10億人以上と言われているInstagram内でNFTの売買が可能になれば、NFT市場は大きく拡大し、NFTアートの収入源として活用することができます。
フィード内に固定することで注目を集めることが可能
NFTアートをプロフィールに固定することで、価値を高めることや注目を集めることが可能です。
NFTアートには、NFT初心者支援、地球環境など多様なコンセプトが設定されており、注目を集めることで同じ価値観を持ったコレクターと繋がりやすくなります。
文章だけでは異なる言語や価値観を持った外国人とは、価値を共有しにくいですが、デジタルアートでは国内だけでなく海外の人とも繋がりやすくなるというメリットがあります。
NFTアートがより身近な存在になる
InstagramでNFTアートの発行やシェア、売買が可能になれば、多くのユーザーにとってNFTに触れる機会が増えることになります。
NFTは2021年頃から利用者が急速に増加していますが、主な利用者は仮想通貨に投資している一部の人間に限られています。一般のSNSユーザーにとってNFTとは、ハードルが高く、購入方法が分からないというイメージを持っている人が多いです。
しかしInstagramでNFTが簡単にシェアできるようになると、ライトユーザーにもNFTアートに触れる機会が増え、活用する企業も増えることが期待できます。
また多くのユーザーが利用することで、これまで不安定であった価格の安定化にも繋がります。
SNSを活用したNFTの将来性
NFTアートとSNSは親和性が高く、将来的にも様々なサービスで活用されることが期待されています。ここでは多くのユーザーが利用しているSNSで、今後NFTアートがどのように展開されていくかを解説します。
利用できる国やユーザーの拡大
Instagramは多くの国で利用されており、日本国内でも3,000万人、全世界で約10億人のユーザーがいるといわれています。
一方でデジタルコレクティブル機能を使えるのは、まだ100か国程度に留まっています。
2022年5月にアメリカでテスト導入されてから期間が経っていないため、デジタルコレクティブル機能の認知度や利用者数は限定的ですが、今後クリエイターやコレクターが増加することで利用する国も拡大することが期待されています。
ARなどの機能の導入
Meta社ではデジタルコレクティブル機能の追加機能を随時拡大していく方針を示しています。
Instagramの機能であるストーリーズでARスタンプを表示やシェアする機能を導入する予定です。
Meta社はAR(拡張現実)やVR(仮想現実)に力を入れており、NFTをARで活用することで、将来的には家や好きな場所にNFTアートを移動させることや売買をすることができるようになります。
Instagram以外のSNSでも導入される可能性
Instagram以外のSNSでもNFTを活用する動きが活発になっています。
2022年10月にはツイッター社が、ツイートによってNFTの表示や売買が可能になる「NFT Tweet Tiles」を発表しています。
またLINEでは、「LINE NFT」というマーケットプレイスでユーザー同士のNFTの売買などが行われており、NFTをプロフィール画面に設定することができるプロフィールNFTなどの機能が既に導入されています。
NFTアートはSNSと相性が良く、プロフィールやアイコンなどに気軽に利用できるため、今後も多くのSNSで様々なサービスが拡大していくことが予想できます。
まとめ
今回は、Instagramのデジタルコレクティブル機能の詳細とSNSとNFTアートの将来性について解説しました。
2022年11月時点では、Instagramで使うことができるNFTの機能も限定的であり、全てのユーザーに機能が反映されていないのが現状です。
しかしNFTを活用するサービスを展開しているSNSも増加傾向にあり、InstagramでもARスタンプの導入や新しい機能を随時追加する予定を発表しているため、今後の展開が待ち遠しいです。