バイナンスの新指数Bluebird Indexとは?Twitterとの関連性や構成銘柄について解説

海外取引所であるバイナンスから新しい暗号インデックスであるBLUEBIRD指数が発表されました。
青い鳥といえば、テスラCEOであるイーサリアムが買収したTwitter社のアイコンを連想する人も多いと思います。
バイナンスはTwitterの買収の際にもweb3.0導入支援として出資をしており、BLUEBIRD指数はTwitterとどのような関わりがあるのでしょうか。
今回はBLUEBIRD指数がリリースされた背景や構成銘柄の特徴、今後の役割などを解説します。
バイナンスが提供する新指数「BLUEBIRD」
仮想通貨の海外取引所バイナンスは、2022年11月2日にBluebird Index Perpetual Contractという新しい指数での取引の提供を発表しました。
Twitterのアイコンである青い鳥を連想させるBLUEBIRD指数は、BNBチェーンのネイティブトークンであるバイナンスコイン(BNB)、TwitterなどのSNSをWeb2.0からWeb3.0の機能へ移行するMask Network(MASK)、そして先日Twitterを買収したイーロン・マスク氏が注力しているドージコイン(DOGE)の3種類で構成されています。
今回、バイナンスが新しい指数を発表したことで、TwitterとBNB、DOGE、MASKがどのように関連していくのか思惑が広がっています。
BLUEBIRD指数が誕生した背景
バイナンスによって発表されたBLUEBIRD指数はどのような経緯でリリースされたのでしょうか。
イーロン・マスク氏によるTwitterの買収
アメリカの起業家であるイーロン・マスク氏はTwitterの買収を完了させCEOに就任しました。
2022年10月27日にマスク氏は、Twitterを買収する理由をtweetしています。
<blockquote class=”twitter-tweet”><p lang=”en” dir=”ltr”>Dear Twitter Advertisers <a href=”https://t.co/GMwHmInPAS”>pic.twitter.com/GMwHmInPAS</a></p>— Elon Musk (@elonmusk) <a href=”https://twitter.com/elonmusk/status/1585619322239561728?ref_src=twsrc%5Etfw”>October 27, 2022</a></blockquote> <script async src=”https://platform.twitter.com/widgets.js” charset=”utf-8″></script>
マスク氏は、様々な信条について健全に議論できる共通のデジタル空間を持つことは文明の未来にとって重要と説明をしており、極右や極左のメディアが憎悪を増長させて2極化し、対話の機会が失われていくことに懸念しています。
バイナンスによるTwitter買収への支援
2022年11月1日、世界最大の仮想通貨取引所であるバイナンスはTwitterの買収に対し5億ドルの出資を決めたことを発表しました。
リスボンで行われた世界最大のテクノロジーカンファレンスである「ウェブサミット」において、バイナンスのCEOであるチャンポン・ジャオ氏は、言論の自由を重視するマスク氏の考えを極めて強く支持すると発言しています。
またジャオ氏自身も700万人以上のフォロワーを持つTwitterのヘビーユーザーであり、ブロックチェーン技術やweb3.0を活用してTwitterの支援を長期的に続けていきたいと表明しています。
ボットアカウント対策にweb3.0を活用
イーロン・マスク氏はTwitterの買収の際に、スパムアカウントなどのボットが公式発表されている5%未満よりも多いと指摘している経緯があります。
その後、SparkToro & Followerwonkが共同でTwitter分析を行い、19.42%がスパムやフェイクであったという結果が出ています。
増加するボット対策のため、バイナンスはブロックチェーン技術やweb3.0をTwitterで活用させる研究チームを組成する予定です。
実際にバイナンスが発表したBLUEBIRD指数では、Mask Network(MASK)というweb3.0関連の仮想通貨が組み込まれています。今後はTwitterの改善のために、web3.0への移行や仮想通貨を決済手段として活用することなど改革が進んでいくことが予想できます。
BLUEBIRD指数の構成比
バイナンスが発表しているBLUEBIRD指数は、BNBとDOGE、MASKの3種類のトークンから成り立っています。
バイナンスのネイティブトークンであるBNBとイーロン・マスク氏が注目しているDOGE、SNSにweb3.0機能を導入できるMASKで構成されていることや名称である青い鳥がTwitterのアイコンであることからTwitterに関連した指数にみえます。
しかしバイナンスではTwitterとの直接の関連は言及しておらず、今後どのような形でトークンが関わってくるのか注目されています。
海外取引所バイナンスのバイナンスコイン(BNB)
バイナンスコインは世界最大級である海外取引所であるBinanceが発行しており、BNBチェーンの基軸通貨です。
名称 | Binance Coin |
シンボル | BNB |
時価総額 | ¥6,040,484,058,631 |
時価総額ランキング | 5位(2022年11月21日時点) |
取引所 | Binance |
公式サイト | https://www.binance.com/ja |
バイナンスコインを保有することで、Binanceでの取引手数料が最大で25%割引になるというメリットがあります。またBNB建てで数多くのアルトコインや草コインを購入することができ、バイナンスコインと他の仮想通貨のペアで取引することで手数料は0円になるため、現在では時価総額5位まで急成長しています。
イーロン・マスク氏が支持するドージコイン(DOGE)
ドージコインは2013年に誕生した柴犬がモチーフのミームコインです。
名称 | Dogecoin |
シンボル | DOGE |
時価総額 | $11,107,443,699 |
時価総額ランキング | 9位(2022年11月21日時点) |
取引所 | Binance,Bybit,Bittrex |
公式サイト | https://dogecoin.com/ |
ドージコインといえばイーロン・マスク氏が支持していることが有名で、マスク氏のTwitterでの発言や行動によって価格が大きく動くことも多く、2022年11月には時価総額9位にまで上昇しています。
決済手段としてのドージコイン
イーロン・マスク氏がTwitterを買収したことでドージコインの価格は上昇しました。このことはマスク氏とドージコインが深い関係にあることを示しており、今後ドージコインがTwitterの新しい機能に関わることが期待されている結果といえます。
例えばTwitterのサブスクリプションサービスであるTwitter Blueでの決済手段としての活用や投げ銭機能であるTip Jarで暗号資産での決済が展開される可能性も考えられます。
実際にマスク氏が経営しているテスラ社では、一部の商品において、BitPayという決済サービスでビットコインなどの主要な仮想通貨以外にドージコインでの決済が可能になっています。
ドージコインはビットコインよりも取引処理能力が速いため、今後普及することによってTwitterなど多くの決済手段として使われることが期待されてます。
web3.0との架け橋であるMask Network(MASK)
Mask NetworkはユーザーがSNS上で暗号化されたメッセージやDAppsなどを送ることができるプロトコルです。
TwitterやFacebookなどはweb2.0と呼ばれる一部の企業が運営をする中央集権的なシステムになっています。web2.0は利便性が高い一方で、購入履歴や検索履歴からユーザーの属性や個人情報がメディアに流出してしまうリスクを伴っています。
web3.0ではブロックチェーン技術を用いた分散型ネットワークを使うことで暗号化されたメッセージのやり取りなどが可能になり、ユーザーの個人情報を保護することができます。
名称 | Mask Network |
シンボル | MASK |
時価総額 | ¥180,327,647 |
時価総額ランキング | 155位(2022年11月21日時点) |
取引所 | Binance,Gate.io,Kucoin |
公式サイト | https://mask.io/ |
Twitterの投稿を暗号化できる
Mask Networkを使うとTwitterやFacebookのメッセージを暗号化してやり取りをすることが可能になります。
Twitterでは個人のプライバシーを守るために鍵アカウントなどの既存の機能がありますが、完全ではありません。
具体的な仕組みとしては、パソコンではブラウザ拡張機能(chrome、edgeなど)を導入すること、スマホではアプリをインストールすることで、SNSのメッセージでマスク機能を利用することができます。
暗号化メッセージの範囲は、自分だけ見ることができる、指定されたユーザーのみ、全てのユーザーなど自由に選択をすることが可能です。
BLUEBIRD指数を構成するトークンがTwitterの決済手段になる可能性も
2022年11月2日に発表されたBLUEBIRD指数のリリースによって関連するトークンの値動きに変化がみられました。
他にもイーロン・マスク氏のTwitter社の買収、バイナンスによる同社への5億ドルの出資などの好材料が重複したことで、BLUEBIRD指数を構成しているBNB、DOGE、MASKの全てのトークンが値上がりしています。
バイナンスのCEOチャンポン・ジャオ氏は今後も出資を継続することでTwitterで重要な役割を担っていきたいと述べており、BLUEBIRD指数を構成する3種類のトークンがTwitterの決済手段として使われるのではないかという憶測もされています。
まとめ
今回はBLUEBIRD指数の構成銘柄や誕生の背景について解説しました。
イーロン・マスク氏によって買収されたTwitterは、バイナンスの出資などによってボット問題の解決やweb3.0へ注力していくことが期待されています。
現時点ではBLUEBIRD指数の構成銘柄が決済手段として使われることは決まっていませんが、Twitter内で重要な役割を担っていくことが考えられます。