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仮想通貨の詐欺を気をつける方法。詐欺が増加している理由や手口、対策

仮想通貨の詐欺
cryptomedia

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ビットコインなどの仮想通貨は、数年前まではごく一部の投資家にしか知られていませんでしたが、現在では一般人にも幅広く浸透しています。

仮想通貨の市場も拡大し多くの分野で活用されていますが、一方で法整備や規制の遅れや投資家のリテラシー不足などから詐欺の被害に遭いやすい面もあります。

近年では仮想通貨の詐欺は若年層を中心に増加傾向にあり、実際に被害にあった人やトラブルに巻き込まれて悩んでいる人も多いです。

そこで今回は仮想通貨の詐欺が増加している理由や手口、対策方法などを初心者にも分かりやすく解説します。

仮想通貨の詐欺が増加している理由とは

ビットコインなどの仮想通貨は、株式や債券、不動産と比較すると価格変動が高いことが特徴です。そのため仮想通貨の投資をする人はハイリターンを狙っている人が多く、その心理につけ込んだ詐欺が増加傾向にあります。

アメリカの仮想通貨の詐欺は60倍に急増

2022年6月に米連邦取引委員会(FTC)は、仮想通貨の詐欺の被害金額が10億ドルを超えていると発表しました。

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(引用:FTC

2018年には1200万ドルであったのが2021年には6億8000万ドルと3年間で被害金額は60倍になっており、急増しています。

被害にあった仮想通貨の銘柄はビットコインが70%、テザー10%、イーサリアム9%と、ビットコインの取引での被害が圧倒的になっています。

SNSの広告や投稿による影響

sns

仮想通貨の詐欺が増加している背景にはソーシャルメディアの影響が強いといわれています。Instagramなどではインフルエンサーの影響力がとても強いため、アカウントを乗っ取ることで詐欺を行う手口やインフルエンサーが被害者になるケースや逆に加害者になるケースもあります。

具体的にはダイレクトメッセージなどでユーザーをフィッシングサイトに誘導することが多発しており、「懸賞に当選した」、「簡単に稼ぐことができる副業」など甘い話が送られてきたら注意しなければいけません。

NFTやDefiなどによる仮想通貨市場の拡大

また、2021年以降にはNFTやDefiなど仮想通貨関連の様々なサービスが流行し市場が拡大しました。

NFTマーケットであるOpenSeaでは、ユーザーに偽のリンクを踏ませることでNFTの所有権を譲渡させるフィッシング詐欺などで300万ドル相当の被害が発生しています。

他にもDefiやメタバースなどの成長過程にあるコンテンツでの詐欺が増加している理由としては、市場にいち早く参入するために十分なテストを行っていないケースもあり、セキュリティ面に不備がある可能性があります。

法整備や規制が整っていない

仮想通貨による様々な取引が可能になったのはごく最近のことで、規制や法整備が十分に整っているとはいえません。

株式投資の場合では、商品の販売をするためには資格が必要で、犯罪を防止するための規制や法律が整備されています。

しかし、仮想通貨での取引では世界や日本国内でも法規制は追いついていないため、詐欺や犯罪にあう危険性が高まっている面があります。

過去の仮想通貨の詐欺の手口

仮想通貨の詐欺は1種類だけではなく、セミナーやSNSなど多数の手口が横行しています。詐欺の被害に遭わないためには、過去にどのような詐欺が発生しているのかを知っておくことが大切です。

ここでは過去の仮想通貨の詐欺の代表的な手口を紹介します。

有名人の名前を騙る手口

SNSで有名人のアカウントを乗っ取ることや偽のアカウントを作り、フォロワーに対して詐欺の出資を呼びかける手口があります。

詐欺師は少額の仮想通貨の寄付をすることで、何倍もの仮想通貨を還元するというギブアウェイ詐欺という手口を使いユーザーを騙します。

実際にイーロン・マスク氏の名を騙る詐欺では約6000万円の被害が発生しており、他にもウォーレ・バフェット氏やジェフ・ベゾス氏など有名人のアカウントを乗っ取り寄付を呼びかける詐欺が増加しています。

ICO詐欺

ICO(Initial Coin Offering)とは、事業者が独自に発行したコインを投資家にビットコインやイーサリアムで購入してもらうことで資金を調達して、事業が成功したら還元される仕組みです。

しかし、ICOは詐欺が多く、事業の実態や具体的な予定はなく資金を集めた後に姿を消す詐欺まがいの手口が横行しています。

NFT関連の詐欺

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NFT(Non-Fungible Token)は、仮想通貨と同様に規制がないため犯罪者が詐欺を行いやすい環境になっています。

NFTではソーシャルメディアなどを通じて過剰な広告や煽りをすることで価格を釣りあげるラグプルという詐欺が増えています。

ラグプルでは商品を購入した後に価値が暴落してしまうため、投資家はNFTの価値を慎重に見極める事が求められます。

セミナーによる詐欺

仮想通貨では初心者をターゲットにしたセミナーによる詐欺が増えています。

セミナーは閉鎖的な空間で行われるため周りに流されやすく、聞いたことのないトークンや高い参加料や教材を購入させられることがあります。

仮想通貨では絶対に儲かるということはあり得ないため、夢のような話をされたとしても投資に絶対はないため騙されないことが大切です。

仮想通貨の投資で詐欺に遭わないための対策

仮想通貨の詐欺で被害に遭わないためには、必要な知識を身につけることや投資をする前に慎重に行動することが大切です。

ここでは仮想通貨の詐欺に対してどのような対策が有効かをみていきましょう。

仮想通貨の正しい知識を身につける

はじめに仮想通貨の基本的な知識を理解することが大事です。

仮想通貨は日本円や米ドルなどの法定通貨や株式とは異なります。主にインターネットで取引が行われており、価格変動が高いことが特徴です。

仮想通貨の価値は需要と供給によって変化するため、将来的に価値が上昇するかは事業者でも分かりません。

運用する上で正しい知識を身につけていないと嘘や詐欺の情報を見抜くことができず損をしてしまいます。

投資する前に同じ事例の詐欺がないか確認

仮想通貨関連の詐欺は数多くの種類が存在するため、投資をはじめる前に同じ手口の詐欺がないかを確認することが大事です。

消費者庁では、暗号資産に関する注意喚起として、相談を受けた典型的な事例などを紹介しています。

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また、SNSなどでも類似点のある詐欺がないかを調べることで被害に遭う可能性を減らすことができます。

金融庁に登録されている業者であるか

仮想通貨の取引所は、事業を行う場合には金融庁への登録が必要です。

そのため、金融庁に登録されていない無許可営業をしている仮想通貨取引所は信頼性が低いため利用するべきではないでしょう。

金融庁の登録業者一覧は暗号資産交換業者登録一覧」から確認をすることができます。

しかし、金融庁に登録がされている業者を利用することで損をしないということではありません。

あくまで安全性や決済上問題がないかなどを審査するためであり、仮想通貨の資産価値を保証するものではないことに注意しましょう。

仮想通貨の投資で絶対儲かるは嘘

仮想通貨は他の投資と同様に必ず儲かるという話はないことを理解しておきましょう。

仮想通貨のセミナーや広告、メールなどで、元本が保証される、何年後には必ず価格が上昇するなどの話があった場合には詐欺の可能性が高いです。

仮想通貨は価格変動が高いため価格を予想することは容易ではなく、必ず儲かるという甘い話に騙されないようにしましょう。

仮想通貨の詐欺にあった時の対処法

仮想通貨の投資で詐欺に遭った場合や怪しいと感じた時にはどのような対処をすれば良いのでしょうか。

はじめにネットやSNSで同じような手口の詐欺がないかを調べてみることが大事です。情報収集をしたあとは相談センターなどに電話をして問い合わせることをおすすめします。

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(引用:暗号資産に関するトラブルにご注意ください!

実際に相談をすることで新しい手口の詐欺が発覚することも多いため、困った時や話がおかしいと思ったときには恥ずかしがらずに金融庁や消費者庁、警察に相談をすることで他の被害者を未然に防ぐことができるかもしれません。

また、紹介された知人や友人がいる場合には連絡をとることも重要です。

連絡しても解決できないかもしれませんが、ボイスレコーダーで録音することやメールの保存をしておくことで役に立つ可能性があります。

まとめ

仮想通貨の詐欺ではメールやネット広告、SNSなどが利用されることが多いです。

詐欺の被害に遭わないためにはインターネットの情報を全て信じることなく、正しい知識を持って情報を取捨選択することが大事です。

現状では仮想通貨の法整備や規制は十分に整っていないため、投資を行う場合にはある程度、自分自身で身を守る覚悟が必要になります。

そしてトラブルは1人で抱え込むことなく適切な相談窓口に連絡をしましょう。

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